歌と語りによる宮澤賢治の音楽

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『歌と語りによる宮澤賢治の音楽』

 詩:宮澤賢治

ピアノ・編曲・構成:川口耕平

歌:眞野美佐子

語り:沖英美

 

ライブ録音:1996年12月8日

会場:京都府民ホール・アルティ

 

発売元:国際芸術連盟(JILA)

¥2,500(税別)

 

 

【CDのご購入方法】

必要事項を明記し、下記フォームにてご連絡ください。

●折り返しメールにて、お振込先の金融機関口座をお知らせいたします。

●ご入金の確認が取れ次第、商品を発送させていただきます。

●お申し込み後、2週間以内にお振込みが確認できない場合、ご注文は自動的にキャンセルされます。

 

商品代金 『歌と語りによる宮澤賢治の音楽』 2,930円 (送料・税込)


ご購入フォーム


メモ: * は入力必須項目です


収録曲

 

1.星めぐりの歌 2.道端の黒地蔵 3.花巻農学校校歌 4.月夜の電信柱 5.一時半なのにどうしたのだろう 6.飢餓陣営の黄昏の中 7.けさの六時頃 8.ポラーノの広場 9.大菩薩峠の歌 10.牧歌 11.剣舞の歌(けんばい) 12.青い槍の葉 13.北空の縮れ羊から

 

 

 【歌と語りによる宮澤賢治の音楽によせて】 眞野美佐子

 宮澤賢治生誕百年に当たる1996年12月8日京都府民ホール・アルティに於いて、ピアノ・川口耕平氏による第8回リサイタルを開催いたしました。

プログラムは、前半ステージ、山田耕作と藤井清水歌曲、後半ステージが「歌と語りによる宮澤賢治の音楽」でありました。このCDは、その時の後半ステージのライブ録音であります。

 この年多くの賢治の詩と音楽に出会うことができましたことは、私の音楽生活にとりまして、実に貴重な体験となりました。

 この演奏をさせていただく機会を得たことに心より感謝しております。賢治の音楽は彼の童話や詩と共に、多くの方々に愛されるでしょう。

 

 

眞野美佐子・略歴

 国立音楽大学声楽科卒業。

1977年を初めとし、14回のソロリサイタルを名古屋市(電気文化会館にて2回、内1回は国際芸術連盟主催)、岐阜市にて2回(サラマンカホール)、大垣市にて3回(文化会館)、彦根市(彦根市民会館)、大津市(びわ湖小ホール)、京都市(文化芸術会館にて1回、京都府民ホール・アルティにて2回)開催。また、元NHK交響楽団トランペット首席奏者・北村源三氏の「東京トランペットカルテット」との共演の他、東京をはじめとする各地におけるジョイントコンサートにも多数出演している。

 

1986年イタリア・シエナにおける夏期国際セミナーに参加し、ダニエルフェルロクラスにて研修。

特にイタリアと日本の歌に取り組み、古典から現代までの幅広い作品のプログラムでのリサイタルを重ね、曲に付された詩の内容を深く歌い上げる演奏は、独自の世界を創り上げている。

 

1996年京都府民ホール・アルティで行われた、川口耕平氏の伴奏によるリサイタルでは、氏の編曲構成による「歌と語りによる宮澤賢治の音楽」13曲を歌い、賢治の音楽の世界を世に紹介した。この時のライブ録音は国際芸術連盟よりCDとして制作され、NHKラジオ、テレビ朝日系番組、読売テレビ系番組に取り上げられ、全国に放送され、大きな反響を呼んだ。

 

一方、ヴォイストレーナー、合唱指導者としても活動し、柔らかな美しい響きの女声合唱の育成に力を注ぎ、多くの演奏会を催している。

 

2005年1月、岐阜県大垣市主催による「芭蕉生誕360年祭」において、川口耕平氏作曲「松尾芭蕉 奥の細道 六章」を演奏する。

 

故 西内静、故 内本実、故 上浪明子の各氏に師事。

日本演奏連盟会員、ムジカA国際音楽協会会員、美声会主催。

大垣女子短期大学教授を経て、現在、中部学院大学教育学部教授。

論文に「宮澤賢治の音楽をめぐって」「短期大学における声楽専攻学生の発声指導について」がある。

 

滋賀県彦根市在住

 

 

 

 

【歌と語りによる宮澤賢治の音楽について】 川口耕平

 1996年は賢治生誕百年に当たり、これを記念して著作が増刷販売され、各種の催しも盛んに行われた。同年8月に新潟県黒姫山麗高原美術館で開催されたイベントでは、わが国の代表的バス歌手・佐藤征一郎氏によって賢治の作曲による歌が紹介された。

 花巻農学校の教師時代、賢治は自作の童話(痛烈な社会批判を持つものが多い)を劇にして、要所に挿入歌を演奏するという、今でいうミュージカル風の舞台作品を生徒達と一緒に上演している。

 もともと彼の童話作品の中には”そこで○○はこう歌いました……”という一行に続けて歌詞が書かれている所が少なからずある。それに賢治自身が旋律をつけて生徒達に歌わせたのである。その事に関する記録は賢治の伝記などに見受けられる。賢治は高い音楽的教養を身に付けており、記譜も立派に出来た人だが、残念ながら、それらの劇中音楽を楽譜として残すことはしなかった。

 佐藤征一郎氏からピアノ伴奏編曲委嘱のための資料として私の手元に届けられたのは、筑摩書房刊「宮澤賢治の音楽」佐藤泰平著に所載された歌だけの譜面のコピーで、それは、賢治の実弟・清六氏が記憶を呼び起こして歌われたものを著者が採譜した貴重な記録である。現在私達が目にする事の出来る賢治の作詞・作曲の歌は6曲で、それが清六氏が記憶しておられた全てなのである。

 この一連の曲集は、上記「宮澤賢治の音楽」の中にある賢治以外の人の作曲作品(作詞は全て賢治)も加えて三部構成にまとめたもので、1996年に東京、名古屋、静岡、京都で演奏されている。

 

 

川口耕平・略歴

 東京藝術大学作曲科卒業。故  下総皖一氏に作曲を、田村宏氏にピアノを師事。1964年、全国主要都市で開催されたフェルッチョ・タリアビーニテノール独唱会の伴奏をつとめて以来、声楽家の伴奏者として国内、国外で数多くの演奏会に出演している。

一方、声楽作品の創作に力を注ぎ、聖書を題材にした2作の室内オペラ、12作の民話による音楽劇などの他、多数の歌曲がある。

1990年に東京イイノホールで、1992年に東京モーツァルト・サロンで、1994年に秋田、1998年に熊本で自作品の発表会を開催した。

東京藝術大学、大垣女子短期大学に勤務したのち、2003年3月まで千葉大学教育学部で作曲理論とピアノを担当した。現在、千葉大学名誉教授。

 

 

川口耕平・主要作品リスト

≪室内オペラ・音楽劇≫

聖書による「石打たれる女」 聖書による「十人の乙女」「おならをしたかかさま」「河童の婿殿」「世界一おいしいスープ」「芝居の好きな閻魔さん」「花咲き山」「おなつ狐の礼返し」「三年峠」「3年寝太郎」「お化けリンゴ」

能による「恋の重荷」、狂言による「濯ぎ川」

狂言による「蟹と巡礼」

歌と語りによる「宮澤賢治の音楽」

 

≪合唱曲≫

朗読・合唱・ピアノのための水野源三の詩による頌歌「こんな美しい朝に」

朗読・合唱・ピアノのための「御国をめざして」

バリトン独唱・混声合唱のためカンタータ「蜘蛛の糸」

女声合唱のための「七つの詩偏歌」「金子みすゞの詩による七つの女声合唱曲」

 

≪歌曲≫

松尾芭蕉「奥の細道 六章」「高田敏子の詩による三つの歌」「河野進の詩による歌曲集 よろこび」「谷川俊太郎の詩による連作歌曲 みち」「六つの信仰曲」「詩集 憩いのみぎわに による八つの歌」「山下千江の詩による二つの歌」「土持充の詩による六つの子どもの歌」

 

 

 

【語り手】沖英美・略歴 

高等学校在学中3年間演劇部に所属、活動。1989年~1992年にかけて東映俳優養成所に通所、およびヤマハポピュラーミュージックスクールに通学、研修。1993年ヤマハポピュラーミュージックボーカル科講師となり現在に至る。