金子みすゞを歌う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『眞野美佐子 ソプラノリサイタル

川口耕平作品による 金子みすゞを歌う』

 

詩:金子みすゞ

台本・作曲・ピアノ:川口耕平

歌:眞野美佐子

 

ライブ録音:2010年12月11日

会場:サラマンカホール

  (岐阜県県民ふれあい会館)

 

CD制作:国際芸術連盟

¥2500(税別)

 

【収録曲】

1.弁天島 2.あるとき 3.なまけ時計 4.こぶとり ~おはなしのうたの一~ 5.転校生

6.学校へゆくみち 7.女王さま 8.学校 9.蓮と鶏 10.蜂と神さま 11.明るい方へ

12.夢と現(うつつ) 13.積もった雪 14.このみち

 

 

【CDのお問合せ・ご購入は国際芸術連盟まで】

国際芸術連盟 

〒160-0022 新宿区2-15-2 岩本和裁ビル2階

TEL:03-3356-4033 / FAX:03-3356-5780

E-mail:  music@jila.co.jp Web: http://jila.co.jp

 

 

【言葉の力、音楽の力】 眞野美佐子

2010年12月に岐阜市のサラマンカホールにおいて、川口耕平氏の伴奏により、第13回「眞野美佐子ソプラノリサイタルを開催いたしました。

この日のプログラムは、第1ステージが山田耕作作品、日本の抒情歌5曲。第2ステージが川口耕平作品の対訳漢詩による5つの歌曲。そして第3ステージが川口耕平作品、朗読・独唱・ピアノのための「金子みすゞの青春と芸術」でした。

今回リリースしましたCDは、このリサイタルの第3ステージのライブ録音であります。

みすゞの残した500編ほどの童謡詩の中から14編が、朗読と独唱で表現され、みすゞの短かった生涯が俯瞰されています。

このステージにおいて演奏者も聴衆も、金子みすゞの世界に引き込まれ、大きな感動の渦となりました。

生きているものにも、そして無機物にさえも童謡という形を通して優しい眼差しを注ぎ続けたみすゞの童謡詩は、現代人が忘れかけている、人として大切な様々な心の在り方を思い起こさせてくれます。

このCDをお聴きいただき、時折静かに、ゆっくりと森羅万象に心を向けていただければ幸いです。

 

 

眞野美佐子・略歴

国立音楽大学声楽科卒業。1977年を初めとし、14回のソロリサイタルを名古屋市(電気文化会館にて2回、内1回は国際芸術連盟主催)、岐阜市にて2回(サラマンカホール)、大垣市にて3回(文化会館)、彦根市(彦根市民会館)、大津市(びわ湖小ホール)、京都市(文化芸術会館にて1回、京都府民ホール・アルティにて2回)開催。また、元NHK交響楽団トランペット首席奏者・北村源三氏の「東京トランペットカルテット」との共演の他、東京をはじめとする各地におけるジョイントコンサートにも多数出演している。

1986年イタリア・シエナにおける夏期国際セミナーに参加し、ダニエルフェルロクラスにて研修。

特にイタリアと日本の歌に取り組み、古典から現代までの幅広い作品のプログラムでのリサイタルを重ね、曲に付された詩の内容を深く歌い上げる演奏は、独自の世界を創り上げている。

1996年京都府民ホール・アルティで行われた、川口耕平氏の伴奏によるリサイタルでは、氏の編曲構成による「歌と語りによる宮澤賢治の音楽」13曲を歌い、賢治の音楽の世界を世に紹介した。この時のライブ録音は国際芸術連盟よりCDとして制作され、NHKラジオ、テレビ朝日系番組、読売テレビ系番組に取り上げられ、全国に放送され、大きな反響を呼んだ。

一方、ヴォイストレーナー、合唱指導者としても活動し、柔らかな美しい響きの女声合唱の育成に力を注ぎ、多くの演奏会を催している。

2005年1月、岐阜県大垣市主催による「芭蕉生誕360年祭」において、川口耕平氏作曲「松尾芭蕉 奥の細道 六章」を演奏する。

故 西内静、故 内本実、故 上浪明子の各氏に師事。

日本演奏連盟会員、ムジカA国際音楽協会会員、美声会主催。

大垣女子短期大学教授を経て、現在、中部学院大学教育学部教授。

論文に「宮澤賢治の音楽をめぐって」「短期大学における声楽専攻学生の発声指導について」がある。

滋賀県彦根市在住

 

 

 

CDリリースによせて】 川口耕平

このたび眞野美佐子さんが、第13回ソプラノリサイタル『金子みすゞを歌う』の録音をCDにされると伺い、私は心から喜んでいます。

眞野さんは、歌手としての技能の高さ、母国語の歌唱表現に長じておられること、更に難しい仕事を完遂されるための強い気迫と俊英な頭脳など、あらゆる要素を兼ね備えておられます。

よってこのような演奏記録の発表に最も相応しい方だと存じ上げている次第です。同時に長い間拙作をよく演奏して下さったことに、私は感謝しています。

朗読を交えたこのやや大きな作品は、千葉県在住のソプラノ歌手、大塚由乙(よしと)さんの委嘱によって作曲し、2009年5月に東京で初演されたものです。

作曲にあたって、新装版「金子みすゞ全集Ⅰ~Ⅲ」(JULA)、「童謡詩人金子みすゞの生涯」矢崎節夫(JULA)、「文芸別冊・総特集金子みすゞ」(河出書房新社)などを主な資料としました。

 

 

川口耕平・略歴

東京藝術大学作曲科卒業。故  下総皖一氏に作曲を、田村宏氏にピアノを師事。1964年、全国主要都市で開催されたフェルッチョ・タリアビーニテノール独唱会の伴奏をつとめて以来、声楽家の伴奏者として国内、国外で数多くの演奏会に出演している。

一方、声楽作品の創作に力を注ぎ、聖書を題材にした2作の室内オペラ、12作の民話による音楽劇などの他、多数の歌曲がある。

1990年に東京イイノホールで、1992年に東京モーツァルト・サロンで、1994年に秋田、1998年に熊本で自作品の発表会を開催した。

東京藝術大学、大垣女子短期大学に勤務したのち、2003年3月まで千葉大学教育学部で作曲理論とピアノを担当した。現在、千葉大学名誉教授。

 

 

川口耕平・主要作品リスト

≪室内オペラ・音楽劇≫

聖書による「石打たれる女」 聖書による「十人の乙女」「おならをしたかかさま」「河童の婿殿」「世界一おいしいスープ」「芝居の好きな閻魔さん」「花咲き山」「おなつ狐の礼返し」「三年峠」「3年寝太郎」「お化けリンゴ」

能による「恋の重荷」、狂言による「濯ぎ川」

狂言による「蟹と巡礼」

歌と語りによる「宮澤賢治の音楽」

 

≪合唱曲≫

朗読・合唱・ピアノのための水野源三の詩による頌歌「こんな美しい朝に」

朗読・合唱・ピアノのための「御国をめざして」

バリトン独唱・混声合唱のためカンタータ「蜘蛛の糸」

女声合唱のための「七つの詩偏歌」「金子みすゞの詩による七つの女声合唱曲」

 

≪歌曲≫

松尾芭蕉「奥の細道 六章」「高田敏子の詩による三つの歌」「河野進の詩による歌曲集 よろこび」「谷川俊太郎の詩による連作歌曲 みち」「六つの信仰曲」「詩集 憩いのみぎわに による八つの歌」「山下千江の詩による二つの歌」「土持充の詩による六つの子どもの歌」